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表面処理技術講座

掲載日:2010年01月22日

第430回 銅電鋳浴-4

(5)アルカノールスルフォン酸銅浴

 アルカノールスフォン酸銅浴は、アルカンスルフォン酸銅浴ともいわれ、フッ素化合物の浴よりさらに高電流密度で使用できます。5~100A/dm2の範囲で、添加剤を用いずに光沢のある電着銅が得られます。
 浴に用いるアルカノールスルフォン酸銅Cu(RSO3)およびアルカノールスルフォン酸(RSO3H)のアルキル基Rは、メチルCH3、エチルC2H5、プロピルC3H7、ブチルC4H9などを示します。
 代表的な浴組成と作業条件は、次のとおりです。

塩基性炭酸銅45~180g/L
銅(金属分として)25~110g/L
アルカノールスルフォン酸5~10g/L
浴温50~60℃
電流 密度10~60 A/dm2

 アルカノールスルフォン酸銅は、アルカノールスルフォン酸に塩基性炭酸銅を加えて次式により調整します。

4RSO3H + CuCO3・Cu(OH)2 → 2Cu(RSO3)2 + CO2 + 3H2O

 攪拌で電流密度を上げることができます。均一電着性はホウフッ化銅浴と同じです。

(6)ピロリン酸銅浴

 この浴は、かなり電着層が厚くなっても平滑で微細構造の緻密なものが得られるので、機械的性質の優れた銅が求められる場合に用いられます。厳密な浴管理が必要ですが、酸性浴に較べて、均一電着性やレベリングが優れており、比較的高い電流密度においても樹枝状析出(デンドライト)を生じにくく、pH8~9の弱アルカリなので、高アルカリ浴や酸性浴で生じるような母型や芯金が侵されることが少ない。
 ピロリン酸銅浴の組成と電解条件を次に示します。

ピロリン酸銅60~90g/L
ピロリン酸カリウム230~350g/L
硝酸カリウム6~12g/L
水酸化アンモニウム1.0~2.5g/L
必要により添加剤適宜
pH8.0~8.7
浴温50~60℃
電流密度1~9A /dm2

 ピロリン酸銅浴は、電解により徐々に加水分解して、オルソりん酸塩を生成する傾向があります。高濃度になると電鋳の展延性が低下し、脆化しますので増加した場合には、液の一部を新しい溶液と入れ替えます。

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