エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2001年05月01日

カテゴリ : 生産技術

第15回 部品供給時の静電気制御について

 FPCフィルムやベークライト基板上に形成された微細配線への電子部品の組付け作業では、回路破壊やゴミの付着などが静電気の影響で生じます。また、工程内の搬送キャリアなども、材料や表面処理が適切でない場合、帯電によりゴミの堆積や静電破壊を生じます。静電気による不良は不良品の識別が難しいこともあり、不良をつくらないことが原則となります。ここでは、静電気制御技術を例に部品供給における要素技術の重要性を解説します。

■静電気による問題例

部品同士が吸着し分離できなくなる(フィルムなど)・・・(A)
ゴミが付着して不良となる/除去に手間がかかる・・・(B)
静電気の放電により部品機能が破壊される・・・(C)

(1)間違った静電気対策

 静電気対策のためにイオナイザをたくさん設置している場合がありますが、これは投資の割りに効果が期待できない対策です。静電気は湿度などの環境で変動するため問題発生のメカニズムに応じた対策が必要です。

(2)静電気発生のメカニズム

 静電気は5種類(摩擦・剥離・流動・噴射・誘導帯電)の発生メカニズムがありますが、部品供給の時に関係が深いものは、摩擦帯電、剥離帯電【図1】と誘導帯電です。
 摩擦帯電は、部品にロットナンバを印刷するときなどのしゅう動摩擦により静電気が生じるケースです。剥離帯電は、重なったフィルム状部品などをはがすときなどに生じるものです。乾燥した季節に服を脱ぐときに生じる静電気は摩擦帯電と剥離帯電の複合作用によります。
図1

(3)静電気問題対策の基本

静電気問題モード分け対策の基本手段の考え方
部品吸着(A)
ゴミ付着(B)
帯電のアンバランス電荷制御

帯電量の極小化
電位バランス維持

静電容量制御
(1)設備治具類を帯電させない(接地処理)
(2)搬送経路での接触面積を低減させ帯電量を抑制
静電破壊(C)絶縁破壊(3)静電容量の面内均一性を保たせる【図2】参照
(4)搬送経路で絶縁破壊を生じさせる突起物や作業の排除【図3】参照

図2

図3

(4)静電電位の計測法

 静電気は再現性が乏しいために、問題が生じた時点でその状態を定量的に計測することが対策の基本です。春日電機(株)KSD-0101、富士丸化学工業(株)FR-211Cなどがあります。

 次回以降は、ワークホルダ(ワーク取り付け治具など)について解説します。

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