エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2001年06月12日

カテゴリ : 設計のヒント

第21回 ロボットとLCA

 ロボコン(ロボットコンテスト)がTV放映されるようになって数年が経ちます。コンテスト当日の興奮する場面と併せて準備期間中の苦労もまたドラマ化され、視聴率の高い人気番組となっています。
 また、エレクトロニクス大手メーカー:S社のペットロボット=アイボや、自動車メーカーの二足走行ロボット=アシモなどは、人間の身近な生活環境にロボットが関係し始めることを感じさせます。
 漫画の世界では、鉄人28号から鉄腕アトム、時代を飛ばして機動戦士ガンダムなどと日本の漫画界ではロボット物は主流と考えられます。下記にロボットとLCAについて解説します。

(1)ロボットの生い立ち

 ロボットの語源は、1920年代にチェコスロバキアの劇作家:カレル・チャペックの「ロッサム万能ロボット製造会社」が造る人造人間をロボットと呼んだことから来ています。 日本では、1960年代後期にアメリカからプレイバックロボット(記憶再生ロボット)が始めて輸入され、それを期に1960年代の高度成長期の労働力不足対策として、産業用ロボットの開発が本格的に始まり普及していきました。

 今では、自動車の自動組立ライン内の溶接ロボットや大型ガラスを使用する液晶ディスプレイやPDP(プラズマディスプレイ)のガラス基板投入などと人間の作業が困難な所に導入されています。

(2)ロボットとは

 産業用ロボットとは、「人間の上肢(腕や手)の動作機能に類似した多様な動作機能を有するか、または感覚機能や認識機能を有し、自律的に行動できるもの」と定義されています。多様な動作ができる構造と制御性能を持っているため、従来の自動機では困難な多種少量生産の自動化などにつながるものと考えられます。次のような分類があります。

ロボットの分類解説
操縦ロボット人間が操縦しロボットが作業する(ロボットコンテストの1形式)
シーケンスロボットあらかじめ定めた情報に従って動くロボット
プレイバックロボット人間が動きを情報として入力し、その情報に従い動作を行う
数値制御ロボット数値情報として制御動作を入力する方式のロボット
知能ロボット人工知能により自律的に行動決定して動くロボット
感覚制御ロボットセンサにより感覚情報を得て動くロボット
適応制御ロボット適応制御機能により自律的に動くロボット
学習制御ロボット学習制御機能により自律的に動くロボット

(3)ロボコンとLCA

似ている所
1. 知恵と工夫で目的とする機能を動作として実現させること
2. メカニズム+アクチュエータ+コントローラで構成されている
3. 速さ、正確性、操縦性能の機能要件と低コストの制約がある
4. 他者(他社)との競争
異なる所
5. 「もの」の造り方(工程設計)の考えを受け、作業分割された動作の簡易自動化(LCA化)が課題となる
例:*ロボットは3軸の自由度を持つ1台のアクチュエータ構造
*LCAは1軸のアクチュエータが3台独立して連なっている
ロボコンをlcaに活用するための(+αの視点)
6. 低コスト化の考え=標準部品の最大活用、n倍効果
7. 耐久性・信頼性・安全性 : 長時間にわたり安定して動作する性能

 次回では、ワークホルダの移動機構とアクチュエータを解説します。

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