エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2001年07月24日

カテゴリ : エアー駆動

第27回 空気圧シリンダ選定の基礎

 空気圧シリンダを用いたLCA設計時の空気圧シリンダ選定のポイントを整理しました。

(1)空気圧シリンダ選定のチェック項目

チェック項目選定項目
1駆動方向は単動タイプ、複動タイプ
2直線運動か揺動運動か支持形式の選定(クレビス、フランジなど)
3負荷移動に要する推力はシリンダ径(推力計算:第26回)、使用圧力
4負荷の移動距離シリンダストローク(シリンダ座屈による限界 ストローク)
5負荷移動速度バルブサイズ、配管サイズ
6シリンダエンドでの衝撃力クッション(クッション効果の確認)
7使用温度範囲(5〜60℃以内か)パッキンの材質
8周辺環境(塵埃、切屑、加工液など)防塵カバー
9腐食の恐れの有無耐食シリンダ(表面処理シリンダ、耐食材料)

 推力はシリンダ径、ピストンロッド径、使用空気圧力で決まります。(【図1】参照)

(2)空気圧シリンダの推力計算

(ア)空気圧シリンダ選定のチェック項目複動型シリンダの場合

 推力はシリンダ径、ピストンロッド径、使用空気圧力で決まります。(【図1】参照)

図1

■空気圧シリンダの実際推力  FA=F・μ=(A・P)×μ
   FA:実際の推力 [N]
   F :理論推力 [N]
   P:使用圧力 [MPa]
   A:ピストン受圧面積 [mm2]
   μ:シリンダ推力効率 [%]

(イ)単動型シリンダの場合

 複動シリンダの推力に、シリンダの復帰のために内蔵しているスプリングの力を作用(増圧力か減圧力)させた値となります。

■押出単動型シリンダ(【図2】参照)の推力
  推力FPUSH=π/4×(D2・P・μ)−(スプリングの戻り力)
   D:シリンダ径 [mm]

図2

■引込単動型シリンダの推力
  推力FPULL=π/4×((D2—d2)・P・μ)−(スプリングの戻り力)
   d:ピストンロッド径

(3)シリンダの効率

 空気圧から生じる推力は、シリンダ内部の構造の摩擦抵抗などにより理論推力から低下します。使用圧力:0.3MPa以上では、シリンダ推力効率:μ=50%程度で計算してシリンダを選定します。

(4)許容横荷重

 ピストンロッドに横荷重がかかると、シリンダヘッドブッシュ部やシリンダチューブ内壁との接触圧が高まり、かじりを生じます。横荷重限界は、最大シリンダ推力(μ=100%)の1/20程度で算出します。

 次回は、空気圧シリンダによる位置決め・方向制御の例を紹介します。

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