エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2002年09月17日

カテゴリ : 設計のヒント

第82回 からくり治具の素:回転→直線変換機構3

 クランク回転を直線変換し、その直線運動のストロークを2倍に増長させる「からくり治具の素」を紹介します。

 【図1】がその機構図です。

図1

 構造は、第80回の標準的なスライダ・クランク機構のスライダを歯車に置き換え、さらに、スライダのガイド構造を固定ラックと可動ラック構造に変えたもの。原動軸側のクランク運動が歯車に伝達され、この歯車が固定ラック上を回転転動するストローク(L)の2倍のストローク(2L)を歯車の上部に設けた可動ラックが移動します。

(1)応用例

 空気圧シリンダとスライドウェイ(直動案内)やモータとボールネジの連結構造を採用すると構造が長くなる。短くコンパクトに治具を設計する必要がある場合に有効です。

応用例

1.加工機の揺動運動
2.1個流し生産治具の往復直線運動機構
 (印刷、拭き取り、加圧、その他)
3.検査治具

(2)標準部品の選定のアドバイス

 【図1】のすべての部品(1〜5)が標準部品で構成できます。ここでは歯車とラックについて解説します。

 歯車とラックの組合せはモジュール(m)のカタログ値で選定します。ミスミFA用メカニカル標準部品カタログ2002では、ページ951にラックギアが、ペアにできる歯車がページ947〜950にあります。2部品のモジュール値の同じものを選定すれば組合せて使用(下表)できます。

部番名称選定標準部品候補
3歯車GEABS1.0(モジュール値)-40(歯数)-10(歯幅)-10
4固定ラックRGEA1.0-500(呼び)・・穴加工なし
<購入後追加工>
5可動ラック上記ラックを切断し分割使用
<歯数159を53-4用と106-5用に切断>

※補足説明(【図2】参照)

図2

モジュール(m):歯車の歯の大きさを示す呼称

ピッチ円直径(d)、歯数(z)とすると、ピッチ円上のピッチp(円ピッチと呼ぶ)は次式となる。

 円ピッチp=πd/z

 しかし、上の式には無理数πが含まれるため整数を用いる設計に不都合のため、モジュールmを次式として取り扱い歯の大きさとしたものです。

 p/π=d/z=m

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