エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2003年04月15日

カテゴリ : 駆動機構設計

第109回 動きを持つ構造設計−5:トルクとは

 電動モータの仕様に出てくるトルク(Torque)について解説します。

(1)トルクとは

 一般に、直線運動は電動モータの回転の力をボールねじやカムーリンク機構などの変換機構により作り出されます。そして、この直進運動が持つ力で移動体の運動制御を行います。このように、直進運動に伴う力に相当するのが、回転運動のトルクです。

図

(2)トルクの計測法

 トルクとは、回転における力をあらわす言葉ですから、回転の力を測れば分かります。【図1】はトルクの計測法です。電動モータ軸に適当な円盤(プーリーなど)を取り付け、その円盤の外周にロープを付け、バネばかりをロープにかけて回転時の力(トルク)を測ります。

図2

(3)トルクの単位

 【図1】で、同じモータでも取り付ける円盤の大きさが変わると、バネばかりの値も連動して変化することは予想できます。したがって、回転トルクは、回転中心から力の作用点までの距離(=円盤半径)とバネばかりの値(=力)の積で表現します。
 単位は
  トルク=(力)X(回転中心から作用点までの距離)
  トルク=(N:ニュートン)X(m:メートル)
     =(N・m:ニュートン・メートル)
       ここで、1N(ニュートン)=1/9.8(kgf)
  <SI単位表現の場合>

(4)トルクの色々

 電動モータでは次のようなトルク用語があります。

定格トルクモータが定格電圧・定格周波数で定格出力を連続的に出すときのトルク(定格回転速度のときのトルクでもある)
起動トルク(始動トルク)モータ起動の瞬間のトルク
この起動トルクよりも大きなトルクでモータ回転が抑えられていれば、モータは停止状態に制御できる
停動トルクモータが一定電圧・一定周波数で出しえる最大トルク
静摩擦トルク電磁ブレーキ、クラッチブレーキなどが停止している状態で負荷を保持するときのトルク

 次回は、さらに回転運動に慣れるために、直進運動と回転運動の諸量比較の解説を続けます。

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