エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2003年08月26日

カテゴリ : 駆動機構設計

第126回 動きを持つ構造設計−21:究極マシンのセンシング

 動きを持つ構造設計の究極マシンは自動車レース用F1マシンが代表となるでしょう。最速マシンの条件は、速く走る性能だけでなく高速走行の稼働率を如何に他のF1マシンより向上させるかです。ピットインしての燃料補給・タイヤ交換・メンテナンスなどのムダ時間を最小化させる勝負でもあります。
 その為のF1マシン構造設計のポイントの中で、LCAの設計に共通する項目を挙げると下表と成ります。

F1マシンの構造設計の代表的ポイント動きを持つLCA構造設計との共通点
強力で効率的なエンジンの採用小型・高効率なアクチュエータの選定
一定燃料に対する走行距離向上のための車体の軽量化(燃費効率)軽量で高剛性な駆動機構
優れた操作性実現のための高剛性ボディと操舵機構同上
力点と重心の配置の最適設計同左
耐久性の高い使用部品/ユニットの採用(タイヤ、ベアリング、その他)同左
マシン全体の状態把握のためのセンサシステムによるインプロセス監視(【写真1】参照)安全性、フェイルセーフ/フールプルーフ思想実現のためのセンサと制御

 これらの構造設計のポイントは、優れたLCAの構造設計と共通するものです。

 【写真1】では、前方タイヤに繋がるサスペンション(リンク機構)の連結部に、ピエゾ素子のセンサが取り付けられているのが分かります。このセンサで走行中の操舵状態(振動、機構変形、他)をセンシングし、タイヤの磨耗度合いなどをモニターリングしながらピットインのタイミングを判断します。このピエゾセンサからの配線と同じような配線が束になって見えますが、多種多用なセンシングデータを活用しながらF1レーシングが競われています。

写真1

 【写真2】は後輪側の機構です。同様に、軽量・コンパクトなリンク機構のサスペンションが採用されています。ボディカバーは軽量化のため、複合グラファイト材料を成形しています。

写真2

 究極の賢いLCAを実現するためのキーテクノロジーは、状態センシングとそのデータ処理、採取データに基づく制御が重要といえます。

 次回は、移載機上のワークの有無検出用センサを解説します。

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