エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2003年10月07日

カテゴリ : 駆動機構設計

第131回 動きを持つ構造設計−26:モータ軸とボールねじの連結

 回転モータの回転トルク(力)や回転数(移動距離)をボールねじに正確に伝動させる場合、採用した伝動機械要素の特徴で組立作業の難易度、精度、寿命/信頼性などが変わってきます。ここでは、カップリング継手について解説します。

(1)カップリングの役割

 回転モータとボールねじの2本の軸を連結させる場合、初期状態(静止状態)で如何に高精度に連結させても、可動状態では次のような連結状態の変動要因があります。

1. 運転中のボールねじのたわみ
2. 2本の軸の熱膨張による軸の変形と変形応力
3. ボールねじの支持部(サポートユニットなど)の変形
4. 長時間使用後では軸受けの磨耗による摩擦抵抗の偏り

 したがって、剛体で2本の軸を連結する方式ではなく、伝動機械要素が1.〜4.の変動要因を解消させるたわみ軸継手(カップリング)を採用します。

(2)カップリングの種類・構造・特徴

種類構造特徴
スリット形円筒状金属(アルミ合金など)の中央部に螺旋状のスリットをいれることで、一体構造でバネ性と軸保持機能を形成完全一体構造のため回転トルクの伝達は滑らかで、2軸間の取付け誤差の吸収性能も高いバックラッシュ性能高い耐水、耐油、耐薬品性が高い
ディスク形継手中央部にディスクを設け、ディスクの形状・材質で幅広い伝達性能を実現高トルク、高ねじり剛性などの適応性が高く、バックラッシュ性能も高い電気絶縁性能も選択可能
オルダム形2個の軸保持部(ハブ部)を樹脂製スペーサで連結(【写真1】参照)小型で軽トルク伝達ではバランス良いねじり剛性、トルク伝達性、アライメント誤差吸収性を持つ電気絶縁性良好
ベローズ形りん青銅、ステンレス材のベローズ(蛇腹形状)構造体で2個のハブ部を連結等速回転性能の伝達に優れるためエンコーダとの連結に適す
リジッド形アルミ合金、ステンレス材の一体形状のカップリング高ねじり剛性、バックラッシュ性能に優れるアライメント吸収機能がない

写真

 次回は、ボールねじの支持方法と対応部品(サポートユニット)を解説します。



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