エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2003年12月02日

カテゴリ : 駆動機構設計

第139回 動きを持つ構造設計−34:コンベアブラケット構造

 ワーク搬送コンベアの場合は、コンベア上に搬送物を載せて移載させるため、コンベア裏面側に搬送物を支える構造が必要です。ここでは、コンベア高さに対する位置調整が簡単で、ローコストな搬送物支持部品(搬送ブラケット)を解説します。

(1)搬送ブラケットとコンベアの配置関係

 ここで事例としたワーク搬送コンベアの場合は、次の3種類の姿勢がコンベア上の3箇所で生じます。それぞれの箇所で非接触センサがワークの有無を検出し、コンベアの駆動を制御しています。したがって、センサ位置で特にワーク姿勢が安定するように、搬送ブラケットでコンベア下部から保持する必要があります(【図1】参照)。

1. 設置
2. 位置決め
3. 排出前停止

図1

(2)位置調整が簡単な搬送ブラケット形状

 コンベア上面とワーク搬送コンベアのベースプレート上面との平行精度は機能面では不要です。
 したがって、組立平行度は出ないものと考えて搬送ブラケット形状を設計するのが好ましいです。さらに(1)の3種類の姿勢の安定性が必要なことから、搬送ブラケットは3個に分割し、それぞれの高さ調整がし易いよう2部品にわけた形状としています(【図2】参照)。

図2

(3)ローコストな搬送ブラケットの設計

 次の視点でローコスト化設計を進めます。

(1)部品点数の低減化

 ローコストにするには部品点数を減らすのが有利ですが、機能面で3個としたため、まず同一形状化させること。これにより、設計費と加工費が低減できます。

(2)部品加工費の低減化

 部品加工費は、材料費と形状加工費に分け、ローコスト化設計を考えます。

■部品加工費の低減

 市販材料を選択し、かつ、極力外形加工の不要な標準材料を採用する。ここでは搬送ワークの重量から冷間圧延鋼鋼板(SPCC)板厚t=2mmを採用。SPCCは寸法精度が良い、外観がきれいで曲げ・絞り・切断・溶接の加工性が良い特徴があります。

■形状加工費の低減

 加工費の最小化とは加工時間を最小にすること。このことは、材料除去量を最小化することとほぼ一致します。ここでは、位置調整用の穴加工以外を不要とし、ブラケット強度を得るために溶接法で補強する構造を採用しています(【図3】参照)。

図3

 次回では、チェーンを用いた伝達機構の周辺を解説します。

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