エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2005年04月08日

カテゴリ : 直動部品

第204回 リニアモータに挑戦−12:縦型リニア駆動に挑戦−4

 縦型リニアモータ駆動ユニットの場合、上下に動いている状態から突然電源を切ってしまうと電磁力の制御が停止するので、可動部(ここではシャフト)は最下点まで落下しています。この状態から再起動させる場合、サーボ制御として原点位置の信号を失っている為、不安定運動を起こす危険性があります。このような事故は停電事故などの場合に生じ得ます。
 ここではサーボ制御の起動方式を、エンコーダ基準方式からポールセンサ基準方式(固定位相方式)に変更し、突発事故が起きても正常に起動可能できる事例を解説します。

ポールセンサ基準方式(固定位相方式)について

1. 縦型でシャフトモータを用いる場合、突然の電源停止事故などによるトラブルを回避するため、起動制御としてポールセンサ基準制御方式を採用します。
2. シャフト内部の永久磁石のN極—S極の並びとコイルの相対位置関係(ポール角)を明らかにして、ドライバ内部のパラメータ欄に設定する必要があります。
3. サーボオフ状態で、機械原点設定位置にコイルを位置させたときのポール設定角をPC上で読取り、ドライバ内部のパラメータ欄に入力します。
4. プログラムのパラメータ選定は、通常(横型駆動など)エンコーダタイプ=00を選定しますが、この場合はポールセンサ設定値=02を選定して固定位相方式の制御にします。
5. 機械原点位置の精度は±0.3mm以内(マグネット長さ=60mmとした場合、マグネット長の1/100程度の誤差を目安)とする(【写真1】参照)。
6. コイルを機械原点位置に置いた状態で起動させる駆動制御を行なえば、シャフト内部の磁石のN-S極の位置とコイル位置の関係が常に一定にできるため、暴走事故を防ぐことができる。<事例の機構では引張りバネで可動体を引っ張っているので、自重では機械原点まで落ちません。マニュアル作業(手で)で可動部を機械原点まで押し下げ、可動部の位置を機械原点に一致させる。>
7. 6. の状態で、起動スイッチをONさせることで、安定した起動が可能です。
8. 安全対策として、コイル位置が機械原点位置にある場合のみ、起動回路がONできる方式を構成させるのが好ましい。
写真1

 次回からは、LCAと計測について解説を始めます。

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