エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2005年08月19日

カテゴリ : ローコストオートメーションと計測

第221回 LCAと計測:アッベの原理

 高精度の測定や位置決めを要する装置構造では、アッベの原理にしたがい、測定線(位置決めワーク)と目盛線(リニアスケールなど)を、同一直線上に配置させることが設計原理として好ましいです。

解説

■アッベの原理(Abbe's principle)
「測定線と目盛線とが同一平面の延長線上にあるときは、機床の案内面の不正による影響が、完全に除去できる」

(a)第一次の誤差

 【図1】に例として挙げたノギスなどは、標準尺基準(L−L)と測定対象を計測する中心線(C−C)が同一線上に位置していません。この場合、L−L線とC−C線とが僅かでも傾いている場合、次式のような測定誤差が生じます。

ℓm-1=△のとき△=a・tanφ

 φが微小な角度の場合は

△=a・φ・・・φに対する第一次の誤差

図1

(b)第二次の誤差

 【図2】に例として挙げたマイクロメータや横型万能測長器などの場合は、標準尺と測定対象は同一線上で測定を行います。このとき、案内面上を移動する標準尺の測定台が、案内面の誤差によりφだけ傾いているとすれば、そのときの誤差(△)は次式で示されます。

ℓm-1=△のとき△=ℓm(1-cosφ)

 角度φが僅かな角度の場合には、誤差△の値は微小な角度φの2乗がかかってくるため、ほとんど無視できる程度の数値となります。したがって、この測定法の場合の誤差は、問題にならない程度に微小量となります。

 φが微小な角度の場合は

△=(ℓm/2)φ2・・・φに対する第二次の誤差(=無視できる程度の数値)

 したがって、高精度の測定や位置決めを要する装置構造では、アッベの原理(第二次の誤差)にしたがった構造設計とすることが重要です。

図2

 次回から、機械要素の重要部品:ばねについて基礎から応用技術までを解説してゆきます。

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