エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2006年02月10日

カテゴリ : クリーン化技術

第244回 クリーンルーム対応LCA−4:局所クリーン化技術

 高いコストパフォーマンスのクリーン環境を得るには、必要な空間に安定したクリーン環境を作り出すことです。局所クリーン化技術がこの考えにあっています。ここでは『第243回 クリーンルーム対応LCA-3:クリーンルームの構造解説』で解説したマイクロエンバイロメント(SMIFなど)ではなく、局所クリーン環境をLCA思想で設計する考え方を解説します。

(1)局所クリーン化技術

 局所クリーン化技術は、クリーン化したい対象に応じた簡易クリーン環境を設計・製作する技術で、次の3種類が代表的な形式です。

【表1】局所クリーン環境の形式
局所クリーン環境の形式特徴用途例
加圧乱流型
(【図1】-a))
作業台の手前から作業を行う場合の局所クリーン化技術
フィルタユニットは上部又は前部に設置
クリーンルーム内での検査作業台
精密部品の組立作業台
簡易クリーンブース型
(【図1】-b))
マニュアル作業で段取りを行った後に、無人運転で設備稼働させ、安定したクリーン度を得たい場合など
無人状態では安定したクリーン度が得られる
製品の出荷検査・梱包用
クリーンルーム内自動機の局所クリーンブース
エンジニアリング評価用
簡易クリーンスポット型
(【図1】-c))
独立した設備のみをクリーン化したい場合など
周辺環境の影響を受けにくい
専用機用クリーンブース
温度/湿度制御を伴うクリーンブース

図1

(2)局所クリーン化のための簡易クリーンブース設計・製作の勘所

 簡易クリーンブース設計の基本も、クリーン化三原則の考えと同じです。そのための設計の勘所は次表ですが、コントロールするものが「目には見えない小さなコンタミネーションの流れ」のため、1回で完全なものを狙うのではなく、クリーンエアーの流れを調整しながらベストな状態に持ち込むのがコツです。

【表2】簡易クリーンブース設計・製作の勘所
簡易クリーンブース設計の勘所改良事例
ヘパフィルタユニットからでるエアーの流れに滞留を作らない
ブース内のコーナー部には傾斜板をつけ、クリーンエアーの流れを形成する(【図2】)
クリーン度の必要な部分へダイレクトにクリーンエアーを流す
帯電防止処理されたシート(非塩ビシート:HPEDT)でダイレクトな流れを形成する(【【図3】)
ブース外にクリーンエアーがスムーズに排出される箇所に排気口を設ける
クリーンエアーの流れに応じて、ブース下部に数箇所
ブース内部で使用する部材はコンタミネーションが堆積しないものを選ぶ
天井につける蛍光灯は傘なしの裸ランプを設置
作業台は錆びないパンチング材
プラスチック類は帯電防止処理品
ブース構造材が帯電してコンタミネーションを吸着させないよう、アース等の除電処理ができる部材と構造設計すること
プラスチック類は帯電防止処理品
アルミフレームの表面処理層は、絶縁性を持つため、導電性ボルトで母材結合して導電体とすること

図2

図3

 次回は、クリーンエアーの可視化技術を解説します。

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