エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2006年06月16日

カテゴリ : 自動化要素技術

第261回 ねじ−7:ステンレス鋼製ボルト/ナットの強度区分

 ステンレス鋼製ボルトの強度区分は、ステンレス鋼の種類によって区分されて規定されています。ミスミFAカタログ '06年版のP880には、六角穴付ボルトSCBの場合、SUS304材で強度区分として「A2-70」と記述されています。

(1)ステンレス鋼製ボルトの機械的性質

1. ステンレス鋼製ボルトの機械的性質
ステンレス鋼製ボルトの機械的性質も強度区分の数値で表現しますが、鋼製ボルトの表現法とは異なります。
【表1】は、ステンレス鋼製ボルトの機械的性質の規定(ISO 3506-1:1997の一部)です。

【表1】ステンレス鋼製ボルトの機械的性質(ISO 3506-1:1997より抜粋)
鋼種鋼種区分強度区分引張強さ
Rm,min
N/mm2
0.2%耐力
Rp0.2,min
N/mm2
破断伸び
A,min
mm
硬さ
HV
オーステナイト系A1,A2,A3,A4,A5505002100.6d-
707004500.4d-
808006000.3d-
マルテンサイト系C1,C4505002500.2d155-220
70700410220-330
C1101100820350-440
C380800640240-340
フェライト系F145450250135-220
60600410180-285

2. 表中の強度区分の数値の読み方
強度区分の数字は最小引張り強さの呼びの値の1/10を表します。
例:オーステナイト系材料でA2-70の強度区分とは、引張り強さ=500(N/mm2)を保証、耐力=210(N/mm2)、破断するまでの伸び=0.6dである機械的性質を示しています。
ステンレス鋼種別(オーステナイト系、マルテンサイト系、フェライト系)に分類され、かつ、マルテンサイト系では熱処理の違いによって強度区分が定められています。

(2)ステンレス鋼製ナットの機械的性質

ステンレス鋼製ナットの機械的性質も鋼製ナットの現し方と同様に強度区分で示し、対となるボルトの強度区分と対応した保証荷重応力によって現されます。
ステンレス鋼製ボルトの強度区分は鋼種区分別に決められており、ステンレス鋼製ナットは対となるステンレス鋼製ボルトと使用されることから、ステンレス鋼製ナットの材料強度は、同材料のボルトの材料強度と同一と考えてよい。
そのため、ステンレス鋼製ボルトとナットの結合体では、ねじ山部でのせん断破壊は起こらないと考えられるが、かみあい山数が少ない低ナットの場合は、ねじ山部でのせん断破壊に注意が必要。

 次回は、ねじ締結強度を低下させない使い方の常識を解説します。

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