エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2006年07月07日

カテゴリ : 直動部品

第263回 リニアブシュを使いこなそう−2:ストレート型とフランジ型の使い分け

 ここでは、リニアブシュの外形形状の違い(ストレート型とフランジ型)の使い分けと組付け時の注意点を解説します。

(1)リニアブシュのストレート型とフランジ型

 【写真1】はストレート型、【写真2】がフランジ型です。

 【写真2】のフランジ型リニアブシュは、次の利点があります。

1.リニアブシュ外筒とフランジハウジンブを一体構造化しているためコンパクト構造である(【図1】)。
2.ストレート型でフランジを自作するよりも安価、短納期、安定品質である。

写真1、写真2

 【図1】は、ミスミ製フランジ型リニアブシュのコンパクト構造説明図です。ストレートリニアブシュにフランジを組付ける場合はハウジング外形が太く長くなりますが、フランジ型リニアブシュは外筒とフランジを一体構造のためコンパクトです。耐荷重性能を維持したコンパクト設計ができます。

図2

(2)ストレート型とフランジ型の使い分け

 ストレート型とフランジ型の選定は、次の項目をチェックして決めるのが好ましい。

1.リニアブシュに力がかかる状態かどうかから選定 ⇒ 力を受けるリニアブシュはフランジ型選定
2.リニアブシュを取り付ける周辺の広さや構造面から選定 ⇒ 項目-(3)参照

 リニアブシュは、それ自体が可動部となる構造と固定部の軸受となってシャフト側を可動させる構造の2種類があります。【図2】はシャフトを案内軸に採用しているX-Y-Z-θ駆動テーブルの構造図です。次の様に分類できます。

 この場合、a)部のX軸可動部のリニアブシュは可動体重量の慣性力を受けるため、リニアブシュはしっかり固定されている必要があります。B)部はリニアブシュがハウジングに固定されシャフトをエアーシリンダで駆動させるため、リニアブシュの軸方向固定部には摩擦力の反力しか作用しません。したがってストレート型のコンパクト設計。なお、Y軸リニアブシュの設置方向は、θ駆動テーブルの回転軸に対し2本のシャフトが対抗する向きとすることで、回転モーメントに対してストレート型でも高剛性化できます。c)部は軸可動方向で考えるとb)部と同様のため、大きな力はかからない部分。

図2

(3)リニアブシュの取り付け方法と留意点

(1)リニアブシュの取り付け方法

 ストレートリニアブシュの取り付け方法は止め輪や止め板を用いて固定させます(【写真3】、【図3】参照)。

写真3

図3

(2)リニアブシュの取り付け角度の留意点

 リニアブシュはシャフト径サイズや種類により、ベアリングの条列数が異なっています。リニアブシュのベアリング条列は4条列〜6条列がありますが、均等角度で配置されているため、水平方向で使用する場合のリニアブシュ取り付け角度、ベアリングが真上に位置する取り付け角度(【図4】の左図)は避けるのが良いです。これは真上のベアリングに負荷が集中するためです。

図4

 【図4】の5条列ベアリングの場合、定格荷重について(右図÷左図)の率は下の数値と成ります。したがって上図のような角度で取り付けるのが良い。

静定格荷重
(右図÷左図)=1.46
動定格荷重
(右図÷左図)=1.19

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