エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2006年08月25日

カテゴリ : 自動化要素技術

第270回 ねじ−11:ボルト/ナットで締結した時の力のつりあい基礎

 ボルトとナットで2個の部品を締結した状態の力のつりあいで、締結状態の適正さ、締付けのゆるみ、ボルト破断などの判断が可能となります。ここでは基本的な解説をします。

(1)ボルト/ナットで締結した時の力のつりあい

(a)  ボルトとナットで2個の部品を締結した時、ボルト自体は引き伸ばす力(軸力)を受け、2個の被締結体は同じ力の圧縮力が作用します。この状態で、締結部は力のつりあいが取れます(【図1】)。
図1

(b)  縦軸に軸力、横軸にボルトの伸び量・被締結体の縮み量をとったグラフでa)状態を示すと【図2】となります。
図2

(c)  【図2】の2つの図の軸力は等しいので、これらのグラフを背中合わせに配置して合成グラフとしたのが【図3】で「締付け線図」と呼ばれます。
図3

(d)  【図3】より、
tanθB = 軸力÷ボルトの伸び量= F÷△B = ボルトのばね定数(KB
tanθC = 軸力÷被締結体の伸び量= F÷△C = 被締結体のばね定数(KC
 したがって、
  ボルトの伸び量△B= F÷KB = F/ KB・・・(1)
  被締結体の伸び量△C = F÷KC=F/ KC・・・(2)

(e)  【図3】を式(1)、(2)で表現すると【図4】となります。この場合、弾性変形の範囲での締結では【図4】の三角形FBCは常に相似となります。したがって、軸力と(ボルトと被締結体の合計の変形量)の比が常に一定となり、この比率を「へたり係数:Z」または「締結体全体のばね定数」と呼びます。

へたり係数:Z軸力÷ボルトと被締結体の合計の変形量
 F÷F(KB+KC)/ KB・KC = KB・KC /(KB+KC
図4

 次回は第270回の内容を基礎に、締結体に外力が働き、ねじがゆるむ状態を解説します。

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