エンジニアのための技術講座

ローコストオートメーション講座

掲載日:2007年10月05日

カテゴリ : 生産技術

第323回 イオナイザーファンタイプ・ノズルタイプ

 身の回りのエレクトロニクス製品が軽薄短小・高密度高機能化の傾向にあるため、使用される部品類の静電破壊問題の対策の重要度が増しています。ここでは、'07年の新商品「イオナイザーファンタイプ・ノズルタイプ」と関連する静電破壊問題の対策の考え方について解説します。

イオナイザーファンタイプ、イオナイザーノズルタイプ

 静電破壊は部品そのものを見てもほとんど解りませんが、組み立てた製品の機能評価で不良が解る厄介な品質不良項目です。【写真1】は液晶ディスプレイの静電破壊部分の拡大写真、ディスプレイを点灯させると点状の欠陥が見えます。 液晶ディスプレイの静電破壊

・静電破壊は微小領域の放電破壊のため不良部分が目視では見えない。
・不良発生率の変動が大きく、再現性も低いので原因把握が難しい。

(1)静電破壊の対策法の一例

(1)対策のステップ

 次の a)→ d)が、対策のステップの一例です。

a)不良の箇所を観る(観察する) → b)発生現場を視る → c)現品を測る → d)原理・原則の手を打つ

(2)解説・・・上記の対策ステップa) 〜d) を解説
a)顕微鏡などで不良部分を観察し、静電破壊が発生したと思われる製造工程(複数の候補)を挙げる。
b)製造工程の部屋の照明をOFFにして真っ暗にした状態で製造実験を行うと、微小放電の発生を目視で確認できる(製品の内部構造での静電破壊の場合は見えない)。・・・忍耐が必要です!
c)放電事故が生じた工程で、ワークと周辺機器の帯電状態をEMIロケータで計測する。
d)原理・原則に則った複数の対策案を試みて、効果のある手段を採用する。
【例】
単純モデル・・・静電破壊=落雷に類似→落雷による災害防止策は避雷針(アース)
静電破壊対策の場合は、急激に静電気を逃がすことが静電破壊に繋がるケースもあるので単純ではない。

(3)イオナイザーの使用法
イオナイザーの使用で電位バランスの安定化が期待できます。
イオナイザーの除電速度よりも静電気発生速度が早いので、イオナイザー設置が万能薬ではありません。
イオナイザーの電荷を運ぶ風がワークに均一に当たる様に工夫します。
イオナイザーとワーク間の距離を適切に選ぶことが重要です(下記)。
(1)電荷発生量と距離の関係
(2)除電速度と距離の関係
(3)ワーク上の電位(誘導電位)と距離の関係

 次回は、耐薬品性、耐摩耗性などに優れる新製品「位置決めピン」について解説します。

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