エンジニアのための技術講座

プラ金型講座

掲載日:2000年06月19日

カテゴリ :

Intro No.1 プラスチック射出成形金型産業の近未来展望

 IT革命の旗頭の下、情報通信分野やパソコン関連機器、情報家電産業などでは活発な新商品の市場投入が計画されています。一方、自動車産業分野では世界的な規模で事業の再構築が進む中、ハイブリッドカーや燃料電池車などの技術開発が着々と進行しています。

 上記産業分野は、プラスチック射出成形金型の主要な需要先であり、これらの産業が成長することは、金型産業の活性化をもたらす主要因となります。

 日本の金型産業の規模は、2000年現在、世界マーケットの50%弱を占有しているとされており(出所:ISTA統計資料、通商産業省機械統計ほか)、その高い総合技術力と短納期生産システムは、欧米と比較しても遜色のない水準であると言えるでしょう。

 一方、近隣諸国でもプラスチック射出成形金型の生産水準は、伸びを継続し、着実に成長を重ねています。例えば、台湾、香港、韓国、上海などの金型生産技術は、特定の分野では日本の水準に近いレベルまで到達しつつあると言っても良いでしょう。

 さらに、マレーシア、タイ、インドネシア、ベトナムなどでも金型を生産する事業所が台頭を始めており、日本や米国、ヨーロッパから金型発注が増加傾向にあります。ただし、金額ベースでは、為替レートの関係から統計上は大きな金額にまでは至っていない状況です。

 ところで、日本で生産される金型の内容は、今後どのように変化を遂げてゆくのでしょうか、気になるところです。そのヒントを実体験として感じられる方法があります。

 皆さんの会社の図面棚の中から、久しぶりに10年前の金型の図面を取り出して眺めてみて下さい。その成形品形状、成形材料、金型の加工形状や寸法公差、鋼種と熱処理法と硬度など、現在の仕様と変化している点があることに気がつかれると思います。また、ほとんどの場合、10年前の金型図面が息を吹き返し、日本国内で再度金型起工がされることもあり得ないでしょう。

 つまり、金型の仕様は、成形品の仕様の変化に伴って、急激にではなく5〜10年程度の時間の間に徐々に変化を遂げて行き、これに伴って金型の生産技術も発展してゆきます。

 したがいまして、金型の今後の展開を予測するためには、成形品の変化を敏感に感じ取ることが重要です。使用される樹脂や成形品の形状、サイズ、肉厚の変化等によって金型の分割方法や剛性設計、ランナー・ゲートシステムの設計などが、従来とは異なったノウハウが必要になってきます。また電動式射出成形機の普及によっても、金型への要求事項はレベルが上がってくるでしょう。

 このような徐々にではありますが着実に発展する金型の技術の変化を敏感に察知し、果敢に技術開発に挑戦してゆく金型製造企業であれば、今後も大いなる成長が約束されていると考えられます。



紙図も型番も要らない3Dダイレクト調達 meviy【メヴィー】

このサイトは、株式会社ミスミが運営・管理しています。

当サイト上のコンテンツの著作権は株式会社ミスミに帰属します。
無断利用・転載を発見した場合は、法的措置を取らせていただくことがあります。

ミスミのeカタログ

メカニカル部品 | ねじ・ボルト・座金・ナット | 工業用素材 | 配線部品 | 制御部品・PC部品
切削工具 | 生産加工用品 | 梱包・物流保管用品 | 安全保護・環境衛生・オフィス用品 | 研究開発・クリーンルーム用品
プレス金型部品 | プラ型用部品

ご利用にあたって  会社概要

ページトップに戻る