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プラ金型講座

掲載日:2002年05月07日

カテゴリ : 成形技術

第87回 特殊な射出成形方法(二色射出成形法)

 今回から特殊なプラスチック射出成形法について、紹介を行いたいと思います。
 まず初回は、二色射出成形法です。

 二色射出成形法は、最近では「二材質射出成形法」とか「異材質射出成形法」などと呼ばれる場合もある成形方法です。2種類の熱可塑性プラスチック材料を、それぞれ別々の射出シリンダーから金型内部に順次、射出充填して、2種類の色彩の成形品を生産することができる方法です。

 高級デスクトップパソコンのキートップや、カーナビゲーションユニットの照光ボタンなどに多用されている成形技術です。
 一般には、成形材料は、PS樹脂やABS樹脂などの同じ種類のプラスチックが使用される例が多いようです。成形品どうしの密着性が良好な理由からです。ABS樹脂とPOMのように異なる種類のプラスチック同士でも成形品は作れますが、密着性は必ずしも良好ではありません。(密着性が良い場合と悪い場合でそれぞれの用途はあります)
 さらに、熱可塑性プラスチックと熱可塑性エラストマー(ゴム状のプラスチック)の組み合わせなど最近ではユニークな組み合わせも実用化されています。(スポーツ用品など)

図1

 二色射出成形法を実践するためには、通常は、専用の射出成形機が必要になります。日本の射出成形機メーカーでも生産しておりますし、スイスやドイツでも生産されています。
 成形機には2つの射出ユニットが装備されていて、それぞれから金型のスプルーからキャビティ内部へ溶融樹脂が充填されます。

 金型は、固定側にそれぞれの樹脂に対応した雌型キャビティが形成されています。
 一方、可動側には雄型コアが2つ同じ形状で形成されていて、回転機構やスライド機構で雌型間を移動できるようになっています。(このあたりの構造は何種類かのパターンがあります)

図2

 2色射出成形法では、美しく、多機能な成形品が、1工程で生産ができるため、付加価値の高い成形品を生産することが可能です。小さなサイズの成形品であれば多数個取りも可能です。
 しかし、金型設計には肉厚設計や樹脂同士の接合ノウハウなどの工夫が必要になります。金型の温度コントロールにも工夫が必要になってきます。



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