エンジニアのための技術講座

プラ金型講座

掲載日:2004年03月26日

カテゴリ : 成形技術

第177回 プラスチック成形材料の予備乾燥方法

 プラスチック成形材料のペレットは、一般的に空気中の水分をある割合で吸水しています。
 吸水量が多いと、射出成形機のシリンダーの中で溶融混練している過程で樹脂が加水分解を起こしたり(水を引き金として化学分解を起こす樹脂もあります)、射出成形した際に成形品の表面に銀条(シルバーストリーク)が走ったり、気泡、光沢不良、転写不良などを起こすことがあります。
 そこで、成形材料のペレットは、あらかじめ乾燥装置に投入して水分を除去することが必要になります。
 予備乾燥を適切に行わないと、流動性の変動や物性の低下、成形不良を引き起こす原因となります。

 乾燥装置には、以下の種類が主に使用されています。

(1)熱風乾燥機

 ホッパードライヤーと箱形乾燥炉が代表的な装置です。熱風をペレットに吹きかけて水部を蒸発させる方法です。
 一般的な簡便な乾燥方法ですが、水分を充分に取り除きたい場合には適していません。

(2)除湿熱風乾燥機

 空気中の水分をあらかじめ除湿した後、熱風としてペレットに吹きかけて水分を蒸発させる方法です。
 乾燥に使用した熱風は再循環させて再度除湿して使用しますので、熱損出が少なく、合理的な乾燥が可能です。
 PBT等の乾燥を行う際には適しています。

(3)減圧伝熱式乾燥機

 減圧した環境下でペレット中の水分を伝熱により蒸発させる方法です。低温での乾燥が可能となり、樹脂の酸化防止やペレット内の添加物の影響を低減が可能です。
 また熱損出も少ない方法です。
 今後の乾燥装置として注目されています。

参考文献:『射出成形事典』周辺・付属装置/p214(久保英記 産業調査会 (2002))



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