エンジニアのための技術講座

プラ金型講座

掲載日:2007年09月28日

カテゴリ : 技術情報

第332回 梨地処理によるかじり

 成形品の表面に意図的に凹凸模様を施す処理を梨地処理(シボ加工、エッチングとも呼びます)と呼んでいますが、梨地処理は、キャビティの表面をある種の酸と接触させて、化学反応によって凹凸を形成させる処理になります。
 梨地処理をすることにより、成形品の表面には凹凸模様が転写され、その結果、光沢感が変化して高級感のある外観を得ることができます。また、ウエルドラインが目立たなくなるという効果もあります。
 しかしながら、梨地の凹凸深さが深すぎる場合には、キャビティから離型する際に、その凹凸によって成形品の側面にスクラッチ(ひっかき傷)やかじりを生ずる場合があり、なかなか成形条件では改善を図ることができない場合があります。
 梨地凹凸の深さと抜き勾配との間には、目安として「最大高さ8μmの場合、1°以上」という指針があるようです。しかし、この指針は、成形材料の種類や成形品のサイズ、ゲートの位置等によって常に有効であるとは言い切れません。
 梨地処理を成形品の側面に施す場合には、次に掲げる対策を金型設計の時点で講じておくことが重要になります。

(1)抜き勾配

 抜き勾配は、可能な限り大きく設定をするようにします。3°とか5°とか、可能であれば10°以上であっても構いません。

(2)成形品の肉厚設計

 梨地を施す側面の肉厚は、できるだけ厚く設定するようにします。成形収縮によって凹凸部が金型より外れやすくなります。

(3)冷却回路の工夫

 梨地を施す側面の付近の冷却能力を高める工夫をします。成形収縮が大きくなりますので(2)と同様の効果が得られます。

(4)離型バランス

 成形品が型開き時にキャビティから離型する際のバランスが悪いと、特定の側面のみが、かじる場合があります。抜ける時のバランスが保てるようにアンダーカットの付与等の工夫を検討します。

(5)梨地深さの変更

 側面の梨地深さは、底面の深さに比較して30%程度浅く処理をする方法を、梨地処理メーカーへ依頼することも有効です。



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