エンジニアのための技術講座

プラ金型講座

掲載日:2008年01月11日

カテゴリ : 技術トピックス

第346回 ワイヤーカット放電加工

 ワイヤーカット放電加工法は、プラスチック射出成形金型のキャビティやプレートの穴あけ加工や、形状加工に多用されている除去加工法です。形彫り放電加工の技術を応用して、電極の代わりに金属ワイヤーを使用して放電加工を行います。
 金属ワイヤーの材料としては、一般的に黄銅(銅と亜鉛の合金)が使用されています。また、タングステンを使用する場合もあります。
 ワイヤーの直径は、0.03〜0.3ミリメートルで、被加工物(ワーク)の形状精度によって使い分けをします。細いワイヤーであれば、コーナー部のコーナーRを小さく加工できます。しかし、細いワイヤーは切れやすく、タングステンを使っている場合がほとんどですので高価です。ワイヤーの材質と太さの選定は、加工精度と加工コストに大きな影響を及ぼします。

 放電パルスは、1分間に数万回〜数百万回も発生します。パルスの発生量を制御することによって、加工速度、表面粗さ、形状精度をコントロールします。ワイヤーカット放電加工の場合は、加工液として油を用いる場合と水を使用する場合があります。油と水では絶縁抵抗値が異なりますので、所望する表面の精度、機能によって加工液を選定します。  加工液は、使い捨てではなく、循環して再使用しますが、水質の維持、加工粉の除去を適切に行う装置を用いないと加工精度が低下してしまいますので、注意が必要です。

 ワイヤーの保持は、2箇所のガイドで行います。また、ワイヤーは送り装置によってリールから供給され、使い捨てとなります。ワイヤーの保持の精度によって、加工面の断面が太鼓状に湾曲してしまう場合がありますので、これも加工条件としては重要なポイントになります。

 ワイヤーカット加工放電加工では、通常は、2回以上の加工によって寸法精度や表面粗さを調整します。当然にそれぞれの加工時の電気条件や加工条件を最適化します。多い場合には、6回もの加工を繰り返す場合もあります。

 ワイヤーカット放電加工でくり抜く場所の加工順番や下穴加工も、寸法精度を左右する大きなノウハウです。事前の予備加工や加工手順をプログラムを組む前に慎重に検討をするかどうかで、加工後の品質は結構大きく左右されています。熟練した加工技術者は、このあたりのノウハウを豊富に持ち合わせています。



紙図も型番も要らない3Dダイレクト調達 meviy【メヴィー】

このサイトは、株式会社ミスミが運営・管理しています。

当サイト上のコンテンツの著作権は株式会社ミスミに帰属します。
無断利用・転載を発見した場合は、法的措置を取らせていただくことがあります。

ミスミのeカタログ

メカニカル部品 | ねじ・ボルト・座金・ナット | 工業用素材 | 配線部品 | 制御部品・PC部品
切削工具 | 生産加工用品 | 梱包・物流保管用品 | 安全保護・環境衛生・オフィス用品 | 研究開発・クリーンルーム用品
プレス金型部品 | プラ型用部品

ご利用にあたって  会社概要

ページトップに戻る