エンジニアのための技術講座

プラ金型講座

掲載日:2009年02月27日

カテゴリ : 技術トピックス

第400回 連載400回に際して

 連載400回を迎えるにあたり、読者の皆さんへメッセージを送らせて頂きます。

 約7年の長きに渡り、プラスチック金型の技術講座を連載して参りました。毎週1回のアップロードでこれだけ長く連載が続いたプラスチック金型技術に関するインターネットコンテンツは、おそらく世界では初めてではないかと考えております。執筆者の気ままに任せた内容で、成形材料から鋼材、強度計算や熱力学、雑学や技術トレンドなど幅は広いですが、とりとめもないテーマの連続で読者の皆さんには読みにくかったり、話に着いてくるのが大変であったのではないかとしきりに反省もしております。

 この連載講座を始めた当初は、日本や世界の景気も良好で、よもや今回のような経済激震が来ることは予測することはできておりませんでした。しかし、振り返ってみますと、7年に間にはコンピュータの進歩や工作機械の発展、プラスチック材料の新素材登場などプラスチック金型を取り巻く環境は徐々にですが確実に変化してきました。経済変動のように急激な変化は金型技術に関しては今後もありえないと私は考えておりますが、徐々に確実に変化していくことは間違いないと思います。
 今回のような大きな経済変動であっても大変忙しい金型メーカーも存在します。これらの企業ではすこし前の期間から着実に研究や技術開発を地道に行ってきた企業であることが共通項です。技術開発や研究というと多額の研究費が必要のようにも思えますが、金額の大小よりも着眼点の良否の方が重要であると思います。
 また、いかに素早く行動できるか?この行動の加速度が重要です。技術開発を阻害する要因では意志決定と行動の加速度が停滞することが最も重大です。特に大企業では結論を導いたり、決済をするための書類作成や捺印、稟議などこれらの間接作業に要するムダな時間は研究開発を後手後手にしてしまう大変おそろしい現象です。逆に言えば中小企業では加速度の早い実験や検証をすればチャンスはたくさん転がっているとも言えます。

 金型を設計したり製作したりするためには公知の情報や技術を使うことで90%ぐらいまではかなり平易に到達できる時代になってきましたが、100%に近づけるためのアプローチが技術の差になってきます。この残り10%の勝負力が競争力になります。90%までの早さを競うことで満足してはなりません、最後の10%をいかに早く着実にフィニッシュさせるかを競う技術者になって頂きたいと願っております。
 この技術を高めるためには、信頼性の高い技術情報をいかに集めるかにかかってきます。試作や実験はその典型的なものです。氾濫している技術情報の中から真贋を見抜く力を育てることも重要です。この技術講座で読者の皆さんへ伝えられる情報は範囲も深さも限られてはおりますが、許容範囲の最大限で引き続き情報発信を行って参りたいと考えております。

 また、海外で活躍されている日本人の皆さんにも多くの読者がいらっしゃると聞いております。日本での技術トレンドについても時宜をみて触れていきたいと思います。

 とりとめのない話になってしまいましたが、私の願いは、洗練された金型技術を駆使して世界の皆さんの幸せな暮らしを支える製品を、これからも生産しつづけて欲しいというただ一点です。金型技術者の一人として一生涯この思想を貫いて参ります。



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