エンジニアのための技術講座

プラ金型講座

掲載日:2009年07月31日

カテゴリ : 海外情報

第421回 NPE2009開催!(後編)

 NPE2009で出展された金型技術や射出成形技術、プラスチック材料の中で今後のトレンドになりそうなアイテムを以下に紹介しましょう。

(1)バイオプラスチック

 グリーンニューディール政策が反映された素材の筆頭としては、バイオマスを利用したプラスチック材料があります。まず、植物由来の樹脂として、ポリ乳酸(PLA)、、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)が様々な形態で実演されました。これらはいずれも微生物により生分解し、完全なカーボンニュートラルなエコ素材です。また、石油由来の生分解性樹脂としてポリブチレンサクシネート(PBS)、ポリグリコール酸(PGA)も登場しました。
 さらに木質バイオマスを活用したウッドポリマー(木粉コンパウンド樹脂)など、様々な切り口からバイオプラスチックの応用事例が出展されました。

(2)スクラップレス成形技術

 ホットランナーやバルブゲート技術によってスクラップを排出させない射出成形法が進化しています。様々な樹脂に対応できるように、加温制御やメカニカル機構の開発競争が繰り広げられていました。

(3)軽量化成形技術

 自動車や航空機、電車などの移動体の燃費を改善するために、プラスチック成形品を毛軽量化する技術が開発されています。最も注目すべきは、超臨界微細発泡射出成形技術MuCell(R)でしょう。今回のショーでは、自動車ドアモジュールをガラス長繊維入りポリプロピレンを用いて成形実演し、さらにコアバック成形で30%軽量化できる技術が出展されました。

(4)省エネルギー射出成形機

 射出成形機の電気エネルギーを省エネ化するために電動式射出成形機の開発競争が進んでいました。各社こぞって省エネを掲げ、駆動エネルギー、温度保持エネルギー等の省エネ技術が様々に展開されました。

(5)メディカルユース金型

 ディスポーザブル(使い捨て)医療用具の成形品需要がインフルエンザや感染症の拡大によって急速に市場が伸びています。これらの成形品には液状シリコーンゴム(LSR)やメディカルグレード樹脂が採用されています。無給油でクリーン成形できるように金型の鋼材や表面処理に工夫を施した金型づくりが求められています。また、多数個取り、スタックモールド(他面取り金型)も開発が進んでいます。

NPE2009

補足1) MuCell(R)とは、米国Trexel Inc.が開発した軽量化射出成形技術で、同社はマサチューセッツ工科大学(MIT)発のベンチャー企業です。超臨界状態の二酸化炭素などのガスを、溶けた樹脂に溶解させて射出成形することで、成形品の表面はソリッドにもかかわらず内層だけが無数の独立微細が形成され、強度を保ちつつ軽量化できる技術です。また、そり変形が極少化される効果も顕著です。自動車部品や大型家電部品、精密成形品に採用が進みつつあります。


写真の著作権 Copyright.,The Society of the Plastic Industry,Inc.(2009,USA)



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