エンジニアのための技術講座

プラ金型講座

掲載日:2009年08月07日

カテゴリ : 海外情報

第422回 USAの金型産業(その1)

 アメリカ合衆国は、プラスチック金型産業の一大集積地の一つです。ただ、国土が大変広く、日本のように狭い島の中に密集して企業が立地しているイメージとは大きく異なっています。

 アメリカ合衆国は、自国でも潤沢な原油が産出されており、石油化学産業が世界に先駆けて成長を遂げてきました。大手プラスチック原材料メーカーとして著名な企業には、ダウケミカル(DOW)、デュポン(Dupont)、ゼネラルエレクトリック(GE。現在は、サウジアラビア資本下となりSabicと社名変更)などが挙げられます。石油化学によって生産された合成樹脂は、自動車産業や家電、エレクトロニクス、食品容器、医療用具、建設資材、航空機内装などの様々なジャンルで普及をして、アメリカのプラスチック産業は、年間出荷総額40兆円、国内第三位の出荷規模を誇る一大産業に成長を遂げています。

 このような強大な素材産業の下、射出成形加工業や金型製造業は、パワフルな生産部門の展開を繰り広げてきました。特に、大型成形品や多数個取り金型の技術は、すこぶる発展しており、またスクラップレス成形技術にも長けています。北米大陸には、カナダとメキシコがあり、さらに中米、南米と地続きで巨大なマーケットが存在していますから、一度企画された成形品は、大量の販売先へ供給することができるわけです。したがって、金型への投資計画は、このような多くの生産数量で原価償却を計算できますから、多数個取りが中心となり、またホットランナーを使って材料コストの低減を指向するのは当然であると言えるでしょう。

 アメリカ合衆国の金型産業は、大きく東部地区(ニューヨーク周辺)、中部地区(シカゴ周辺)、南部地区(テネシー周辺)、西部地区(ロスアンゼルス周辺)に集積しています。  東部地区は、独立宣言後の13州が中心となっており、この地域は、イングランド、フランス、ドイツ等の移住元の出身母国の人種が集まった形で都市を形成してきた歴史があります。また、キリスト教徒がほとんどですが、プロテスタントとカトリックの違いによっても人々の考え方やライフスタイルも微妙に差異が見られます。

 中部、南部では黒人の比率が多いのですが、さらにイタリア系や中国系、スペイン系などの人種も多く、様々な文化が入り交じっています。現在の大統領は、アフリカ系米国人のバラク・オバマ大統領で、シカゴをホームタウンとしていました。中部地区にはデトロイトがあり、アメリカの自動車産業の中心地です。GMやクライスラーの再建で厳しい情勢にありますが、かならず再生して成長路線を描くことでしょう。

 西部地区は、日本や中国、韓国の移民が比較的多く、シリコンバレー地区には電子産業や家電産業が多く立地して、研究開発を行っています。日系の電子産業の生産拠点も西部地域に集中しています。

 このような地域特性の元、各地区ではプラスチック成形金型の製造業が起業して、成長を遂げてきたわけです。



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