エンジニアのための技術講座

プレス金型講座

掲載日:2001年04月17日

カテゴリ : せん断加工

第36回 抜き加工のいろは(その15)両面バリなし抜き加工

 抜き加工のバリはでるものであり、無くすことは難しいです。そのために、加工後にバリを面打ちして取ることはよく行われています。PL問題があり、最近ではバリ取りは増える傾向にあります。  バリを無くす加工方法の一つがここに示す方法です。一般的には「平押し法」と呼ばれる方法です。

 この方法はまず【図1】に示すような半抜きを行います。通常、パンチはダイより少し大きくします。このような状態を「マイナスクリアランス」と呼びます。
 パンチを材料に押し込むことで、材料はダイに押し出され片面のだれが形成されます。このときのパンチの押し込み量が重要で、材料板厚の75%以上とします。

図1

 次の工程が平押し工程です。平押し工程は作業は単純ですが、内容はユニークです。その説明が【図2】です。材料は半抜きされた状態になっています。この形状を3つの部分に分けて考えます。仮想パンチ部分、仮想ダイ部分、そして仮想パンチと仮想ダイに挟まれた部分、この部分の材料を仮想パンチとダイで抜くのです。自分で自分自身を抜、だれを作るこれが平押し工程の中身です。

図2

 平押しされた状態は【図3】のようになります。
 平押し工程をうまく行うようにするのが、半抜き工程の押し込み量なのです。浅いと仮想パンチ、ダイが持ちません。深すぎると平押し前に切れてしまいます。
 マイナスクリアランスにする理由は、平押し工程で材料が焼き付かないようにする工夫です。

図3

 分離した形状は【図4】のようになります。注意深く【図1】からの形状を見てください。加工仕上がり寸法は、抜かれた製品の外形寸法では、半抜き工程のパンチ寸法とほぼ同じとなります。普通のブランク抜きと少し違ってきます。

図4

 この方法は、大きな製品にはあまり試されてはいないと思います。小さな製品で試してみて下さい。


バーリングパンチ&ダイ


絞りパンチ&ダイ


刻印パンチ


曲げ&面打ちパンチ&ダイ


刻印パンチ用シム


キャンバー修正部品・スクラップカッタ



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