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プレス金型講座

掲載日:2001年05月29日

カテゴリ : せん断加工

第42回 金型構造のいろは(その6)総抜き型の構造

 総抜き加工とは、外形と穴を同時に加工する工法です。コンパウンド加工とも呼びます。このような加工を「複合加工」と呼びます。加工は【図1】に示すように、外形は下から上に、穴は上から下に加工します。

 外形は逆配置構造の外形抜き構造、穴は可動ストリッパ構造の金型を組み合わせて作られた構造といえます(以前に複合金型構造の作り方として紹介しています)。
図1

 総抜き金型構造の基本的な構造が【図2】に示すものです。

図2

 総抜き加工の特徴は、
  1)加工工程の短縮ができる。
  2)穴と外形の関係精度は金型精度でほぼ決まるので、製品の精度がよくなる。
  3)ノックアウトとパンチで材料を押さえながら加工するので平面度がよい。
  4)穴と外形のバリ方向が同じとなる。
などがあります。

 反面、構造が複雑になるので、金型製作工数が多くなる欠点があります。参考に【図3】に総抜き型の分解図を示します。けっこう複雑な構造をしているのがわかると思います。この図の中で、ノックアウトと総抜きパンチは、複合加工から派生した複合部品です。ノックアウトは製品のエジェクトと穴抜きのストリッパの役割を持ちます。総抜きパンチは、製品の外形抜きのパンチと穴抜きのダイの複合です。この2つの部品は製品形状とほぼ同じ形となります。したがって、この2つの部品が弱くなり、破損するようになると金型は成立しません。

 総抜き加工では、加工された製品は上型のダイの中から排出されます。排出されたところを圧縮空気で吹いて飛ばし(エアー飛ばし)、製品を回収する方法がよくとられます。しかし、このエアー飛ばしは効率のよい方法とはいえず、総抜き加工の欠点といえます。

 製品のダイからの排出はノックアウトで行いますが、穴抜きパンチの関係から【図2】の形にできないで【図4】に示すような構造となることも多いです。どちらかといえば【図4】の形が標準と考えた方がよいかもしれません。
図3

図4



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