エンジニアのための技術講座

プレス金型講座

掲載日:2002年04月09日

カテゴリ : 金型設計

第83回 標準部品の使い方(その4)ノックピン(ダウエルピン)

 ノックピンは、ダウエルピン、だぼピンなどとも呼ばれます。金型部品の位置決めに使います。

 【図1】に示すような、ストレートタイプとテーパータイプがあります。

図1

 それぞれにはタップ付きのタイプもあります。JISではプレス金型用ダウエルピン(B5062、ストレートタイプのみ)と呼ばれます。JISには別に、機械要素として平行ピン(B1354)、テーパーピン(B1352)がありますが、型用より精度が劣ります。

 ノックピンは、径の精度と面粗さ及び素材の硬さが必要要件となります。
 ノックピンは、穴に軽く圧入して使用します。保持力はピンを穴に圧入したときに、弾性変形によって得られる面圧と摩擦によって作られます。したがってノックピンの使用に当たっては、ノックピンの径精度と穴精度の関係が重要です。
 ピン径に対して穴は圧入するために、わずかに小さくなりますが、なま材と焼き入れ材では穴径を変えないと、保持力やピンの打ち込み力に差がでます。なま材では10μm、焼き入れ材では5μm程度を目安として、径を小さくします。

 ノックピンの基本的な使い方は、【図2】に示すように、プレートにノックピンを2本打ち込み、位置ずれが起きないようにします。位置はできるだけ遠い位置とすることが、精度を高めるためにはよいことです。

図2

 【図3】はピンと穴の関係を示しています。

図3

 穴径と深さの関係は、ピン保持部の長さは径の2倍程度がよく、最小は径と同じ長さ、最大は径の3倍程度が目安となります。穴の深さがピン径より浅いと位置決め精度が悪くなり、深さが径の3倍以上になると精度を保っての穴加工が難しくなります。

 ノックピンは【図4】(a)に示すように2部品を位置決めする使い方が本来の姿です。しかし、【図4】(b)に示すように、3枚のプレートに通して使うこともありますが、中間のプレートの穴はバカ穴として逃がします。ノックピンの中間が保持されない形となるために、位置決め精度は劣ります。したがって、4枚以上のプレートへノックピンを通すことは、精度上避けるべきです。

図4

 普通、ノックピンの使い方としては、ストレートタイプが多いのですが、テーパタイプも使われます。テーパタイプは、振動や衝撃によって緩んでしまう危険があるので注意が必要です。

 また、側面からかかる圧力をノックピンで受けるような使い方は、ノックピン本来の使い方ではなく、十分目的を果たすことはできないと考えた方がよいです。

 ノックピンの径の決め方は、併せて使用している締結ねじのサイズを参考にします。ねじのサイズと同じ径にするか、1サイズ上の大きい径を使用するのが一般的です。


ノックピン
ストレート


ノックピン
高精度タイプ


ノックピン
タップ付精級


ノックピン
タップ付p6タイプ


ノックピン
タップ付m6タイプ



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