エンジニアのための技術講座

プレス金型講座

掲載日:2002年12月17日

カテゴリ : 絞り・成形加工

第117回 絞り加工の現象・原因・対策(その8)絞り側壁の変形

 絞り製品の側壁にリング状の凹凸ができる現象です。【図1】のようなイメージになります。この現象は絞りの進行行程では、材料はパンチ、ダイに挟まれているので当たり前のことですが、発生しません。絞りの行程の進行が下死点まで達した後の、戻り行程で発生します。 図1

 ダイの中の製品はノックアウトによって押し出されますが、ノックアウトの押し力はスプリングで得る方法と、ノックアウトバーによる跳ね出しとに分かれます。ノックアウトバーによる方法は上死点付近で動作するので、問題となることが少なく、スプリングを利用した方法のときに問題となることが多いです。

図2

 【図2】(a)を説明します。絞り行程が終わり、パンチが製品より抜け、製品はノックアウトによって押し出される体勢にありますが、しわ押さえが蓋をしているような形となります。しわ押さえがダイから離れると製品はノックアウトによってダイから押し出されますが、製品はノックアウトのスプリングとしわ押さえ力で上下からサンドイッチされています。製品がダイから離れると、側壁の強度が弱い材料では座屈して図のような形に変形します。

 【図2】(b)は、絞り抵抗を減らす目的でダイの側壁部分を短くした金型での現象です。絞り行程が終わりパンチが製品より抜け始めた段階より、変形がはじまり側壁が膨らんでダイに食いつき、製品が外れなくなるものです。この現象がひどくなると、製品を金型から外すのに苦労します。

 【図2】(c)のような現象は比較的少ないです。筒状の形状を上下方向より圧縮すると、簡単に外側には膨らみますが、内側に凹むことは少ないのです。したがって、かなり薄い材料か軟質の材料を用いた絞り加工のときに発生します。もしくは、前工程の絞り高さが高すぎるときに発生します。

 このような現象の対策は、ダイの側壁をあまり長くしないで、ノックアウト力とのバランスを取ることです。



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