エンジニアのための技術講座

プレス金型講座

掲載日:2003年08月19日

カテゴリ : 金型設計

第148回 曲げ加工の工夫(その5)可動ダイの利用(複雑形状の1回曲げ)

 曲げ加工では可動ダイやカムなどを組み合わせて金型構造を作り、工程短縮して形状を加工することがあります。

 【図1】のような形状の製品を、1回の加工で完成させるための工夫をしたものが【図2】の金型構造です。

図1

 上型はパンチが製品形状に合わせて作られています。特徴は下型にあります。
 製品形状をした可動ダイが、可動ダイホルダーの中に納められています。
 可動ダイは下から、ノックアウトで上に押し上げられています。
 ノックアウトはクッションピンを通じて下から、スプリング等によって常に圧力がかけられています。
 可動ダイは可動ダイホルダーから飛び出さないように、ネストでふたをされています。

 加工内容を説明しますと、ネストの中に被加工材を入れます。その後に上型(パンチ)が下降してきて、形状加工がスタートします。その過程を示したものが【図3】です。

図2、図3

 (a)は、加工はじめを示しています。可動ダイはノックアウトで保持されていますが、保持力は曲げ力以上に設定されています。
 (b)は、パンチが可動ダイの底に突き当たった状態を示しています。この状態からノックアウトが押し下げられていきます。
 (c)は、可動ダイが可動ダイホルダの斜面を滑って、移動しながら、内側に閉じていく過程を示しています。

 【図4】は、加工完了状態を示しています。可動ダイが閉じて、パンチとの間で製品の形状が作られています。戻り行程をへて、加工は完了します。製品はパンチに付いています。外す工夫が求められます。

図4

 このような複雑な構造を作り加工することが曲げ加工にはあります。可動ダイが不安定になりやすいなどの欠点もあります。しかし、工程数を減らす魅力から使われるものです。



Mold EX-Press【モールド・エキスプレス】

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