エンジニアのための技術講座

プレス金型講座

掲載日:2004年06月25日

カテゴリ : せん断加工

第189回 穴抜き型の設計(その9)バッキングプレートの設計

 パンチにかかる加工力は、パンチの背面にも同等に発生しています。その力はパンチホルダー等の面で受けています。

 小さい断面のパンチでは、【図1】に示すように、ホルダー面で受けきれずにめり込んでしまうことがあります。
 パンチホルダー材質がS50Cのような熱処理をしないで使われるものでは、パンチ背面の平均面圧(加工力がパンチつば部の面積に平均に分散され、力を受けると考えたときの単位面積当たりの荷重)が、目安として16Kg/mm2以上になると、パンチがパンチホルダーにめり込む可能性が高くなります。
図1

 平均面圧が、この数字に近いかオーバーしているときには、【図2】に示すように熱処理(56HRC程度)されたプレートをパンチ背面に入れるようにします。
 このプレートをバッキングプレートと呼びます。バックアッププレート(この呼びが正しいかも)、バックプレート、バッキン等と呼ばれることもあります。
 パンチを例にバッキングプレートを説明しましたが、ダイやストリッパで入れ子式の構造としたとき、断面の小さな入れ子部品ができことがよくあります。パンチのバッキングプレート同様に、バッキングプレートを用いた方が安全です。
図2

 バッキングプレートの一般的な使い方は、他のプレートと同じ大きさで入れることが普通ですが、大きな金型や細いパンチの数が少ないときに、全面にプレートを入れるのはもったいないことがあります。そのようなときには【図3】に示すように、必要な部分にだけ入れるようにすることもあります。
 このとき、ポケット穴にバッキングの小板を入れますが、凹凸に注意し同一面とすること、及び薄いプレートでは割れてしまうことがあるので、厚めの設計とすることがよいです。
 本来の目的とは少し異なりますが、バッキングプレートの厚さで金型の高さを調節することもあります。
図3



Mold EX-Press【モールド・エキスプレス】

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