エンジニアのための技術講座

プレス金型講座

掲載日:2006年02月17日

カテゴリ : 絞り・成形加工

第250回 円筒絞りの工程設計 円筒絞りの工程設計(その5) 円筒絞りのクリアランスとダイ寸法を決める

 ブランクから絞り加工すると、【図1】に示すように絞りの縁は厚くなります。これは絞り変形するときにブランクの縁が収縮します。その変化が、縁の板厚増加となって現れたものです。このようなことから、絞り金型のクリアランスは、曲げと同じように材料板厚と同じとすることができません。絞り加工のクリアランスは材料板厚より大きく設定して、板厚増加を考慮します。
 しかし、このような板厚増加があると、絞り径の寸法精度が悪くなります。そのために厚くなった材料をしごいて、均一な厚さにすることも行います。このときのクリアランスは、元の材料板厚より小さくなります。
図1

 このように絞り加工では、最初の工程はクリアランスを大きくして、無理なく絞り加工できるようにします。最終工程とその近辺ではクリアランスを小さくして、側壁にしごき加工を加えて、均一な厚さと寸法精度を確保するようにします。複数工程を要する絞り加工では、工程ごとにクリアランスを変動させて加工します。工程と絞りクリアランスの目安は次のようになります。

第1絞り(初絞り):1.4〜2.0t
中間絞り:1.0〜1.2t
仕上げ絞り(最終工程近く):0.85〜0.95t
   t:板厚

 この内容を事例(第249回参照)のパンチ径に当てはめ、クリアランスとダイ寸法を決めます。その内容を以下に示します。

パンチ径クリアランスダイ寸法
第1絞り 26.251.3t=0.13×1.0=1.3026.25 + 2×1.30 = 28.85
第2絞り 19.701.1t = 0.11×1.0=1.1019.70 + 2×1.10 = 21.90
第3絞り 16.001.0t = 1.0 0×1.0 = 1.0016.00 + 2×1.00 = 18.00
第4絞り 14.300.85t = 0.85 ×1.0 = 0.8514.30 + 2×0.85 = 16.00



Mold EX-Press【モールド・エキスプレス】

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