エンジニアのための技術講座

プレス金型講座

掲載日:2007年03月30日

カテゴリ : 金型設計

第303回 金型構造に使われる機構 その4:カム機構

 斜面を利用することで運動の方向を変えるのがカム機構です。【図1】はカム機構の基本的な形を示しています。構成は運動を与えるカムドライバ(ドライバ)と斜面で受けた運動の方向を変えて伝えるカムスライダ(スライダ)からなっています。
 カム機構の成立は角度Kが45°より小さいことが必要です。角度Kが45°のときドライバとスライダは1:1の動きをします。角度Kが小さくなると、ドライバ移動距離>スライダ移動距離となります。

 【図1】のドライバとスライダの斜面は常に接しています。そのため、ドライバの動きに比例してスライダも動くようになります。大きな力を伝えたいときには斜面の接触面積が大きいので有利です。

図1

 【図2】は一定量の移動をスライダにさせたいときに有利な構造です。大きな力をスライダに伝えるには不向きです。

図2

 【図3】はドライバに丸形状のものを使ったものです。金型に使うパイロットで穴を修正する感覚です。大きな動きを伝えるには向きませんが、作りやすい構造です。

図3

 【図1】〜【図3】の構造では、動いたスライダはスプリング等で戻すこと(リターン機構)が必要です。【図4】はリターン機構を持ったカム構造です。カエル足などと呼ばれることもあります。ドライバのB面でスライダを矢印方向に移動させます。移動完了したときが右図です。ドライバの戻り工程でドライバのA面がスライダを下から動かして、元の状態に戻します。このように機械的にスライダを戻すことができるとカム機構の構造がシンプルになります。同時にスプリング等を使ったリターン機構のトラブルでスライダが戻らずに金型を壊すといった問題も改善できることがあります。

図4



Mold EX-Press【モールド・エキスプレス】

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